※内容は全て取材当時のものです
経理や法務と聞くと、“守りの職種”というイメージが強いかもしれません。しかし、“Really! Mad+Pure”をタグライン(企業理念)に掲げるエイベックスでは、そうした常識とは一線を画する人材が活躍しています。現場を見つめ、寄り添い、支える。そんなエイベックスのコーポレート経理法務グループの想いを紹介します。
「人生100年時代」を迎えた今、“学び”の機会や期間を年齢や学校で区切る必要はなくなりつつあります。何歳でも、どこに所属していても、何をしていても、常に学び続ける姿勢と行動にゴールはありません。
ただし、そのスイッチを入れるきっかけは人それぞれです。
一冊の本との出会いで人生が変わったという人もいれば、留学先での異文化交流が価値観を一変させたという人もいるでしょう。
エイベックス株式会社の経理法務本部コーポレート経理法務グループでゼネラルマネージャーを務める野村 知栄にとっては、身近な大人の姿──父親の背中を見て育った幼少期が、始まりでした。
新卒で入社したのは中規模の装置メーカー。そこで野村は経理担当を務めることになります。
たとえば、交際費の抑制を発信すること。表面的には厳しい通達のようですが、裏側には確かな数値に裏打ちされた理由があり、その先にある利益確保という企業経営の肝を果たすことにもつながっていきます。
原価の見直しなどの提案も、経理発信で行うべき全社への働きかけのひとつ。「会社全体の動きをしっかり見て、理解している経理だからこそできる」という野村の言葉からも、経理という仕事のダイナミックさを感じられます。
実務を通じてさまざまな経験を積んでいく中で、野村の胸にはある想いが芽生えました。
経理の道を極めていきたい……!
そして、よりチャレンジングな経験を積むために転職を決意します。
野村が2社目に選んだのは、株式の店頭公開を控えていた不動産会社でした。
あえて厳しい道を選び、自らを挑戦の環境に置くことを選択した野村。
その経験をステップとして、さらに上を目指していく中で、成長への欲求はさらに高まっていきました。
とめどない向上心の先にあったのが、エイベックス。2000年ごろといえばまだ一部上場を果たしたばかりで、企業としても成長途上にあったころでした。
「この会社でなら、将来に向けた企業成長を経験できそうだと感じた」という野村の言葉には、常に視座を高く持とうとする気概が感じられます。
また、当時のエイベックスは、日本の音楽シーンにおいて大きなムーブメントを次々に生み出す存在でもありました。
そうした想いと縁が結びつき、野村は2000年にエイベックスに経理担当として入社しました。
現在、野村が所属するのはコーポレート経理法務グループ。エイベックスは持ち株会社として、多彩な事業を展開する各事業会社を統べる位置づけにあります。
約50名近くの大所帯では、それぞれがプロフェショナルとして専門領域を持って日々の業務にあたり、エイベックスの事業展開を下支えする精鋭がそろっているのです。
エイベックスに入社してからも、常に広く大きく自らの世界を広げる野村の姿勢に変化はありませんでした。
そんな想いから着目したのが、税理士でした。
結果的に取得まで10年以上かかった、と野村。中長期的なキャリア形成の一環として考えていたからこそ「心が折れることはなかったです。今年は仕事に集中して、来年はしっかり勉強しようと割り切りながら進めたので」というクレバーなスタイルを貫けたのかもしれません。
2019年現在は税理士会のほか、任意団体にも所属。社外でのコミュニティや勉強会などにも積極的に参加しています。エイベックスでの業務に活用できる知識のインプットはもちろん、一個人としてのネットワークやスキルアップにもしっかりと注力しています。
経理や法務といった職種の“お堅い”といったイメージとはまるで異なる野村のスタンスは、まさしくエイベックスの企業風土と呼応する部分なのかもしれません。
野村が追い求めるプロとしての姿勢、そして、エイベックスの企業成長に貢献する経理や法務とは、いったいどんなスタイルなのでしょうか?
エイベックス全体の事業を広く見渡し、経理や法務に携わる野村が大切にしているもの──それは、柔軟な姿勢と現場に寄り添う心です。
サッカーでいえばボランチ的立場として守りを固めつつ、その中でもきちんと攻めにつながるパスを現場に出していく──。それが、野村のモットーです。
温度感のある関係を築きながら企業成長に貢献していきたいという想いが、野村が働き続ける大きな原動力。そこには、エイベックスならではの価値観も息づいています。
企業の成長にゴールはありません。
事業展開や新たな試みをしっかりとサポートし、一歩上を目指し続ける管理部門でありたい。
現場と目線を合わせ、一緒に歩んでいく存在でありたい。
自分自身を含め、誰もが常に成長を実感できる組織でありたい。
「ゆるそうに見えて、きっちりしっかりしている会社ですから」と語る野村の言葉からは、エイベックスの管理面を支える屋台骨の一端を担う確固たる自負を持ち、今後も挑戦を続けます。